撒き蝋 2

染師 麗

2007年09月01日 01:05

さて、今回は 柄の一部としての 撒き蝋 について

前回は 地色・バック処理 という観点から見た 撒き蝋 だったんだけど

  ←こんな感じで柄を創っていく

  まぁ、方法 (やり方) は一緒だけどね。

  感じとしては、地色として作ってくのは
  全体を平均的に撒かなければならないのに対し
  柄としてやるのは
  創り込んで行くといった感じ

 
前回 写真を見れば、どんな風にやるか わかると思ったので説明省いたんだけど 老婆心ながら・・・

 → 
↑蝋を含ませた筆を 振り下ろして 飛沫を飛ばす方法

 → 
↑筆に蝋を含ませ パーにした手を 思い切り閉じ 飛沫を飛ばす方法

蝋の飛沫を “効果” としてチョット使うような時は 下の方法 でいいと思うけど
沢山 飛沫を撒く時は、棒に叩きつける 上のやり方 のほうが 安定すると思うよ。



さて、今回の柄は 稲妻がピカッ! といった感じを創りたかったので
稲妻の部分を “白付け”    その周りに “撒き蝋” で味付け

稲妻の部分を 白付け してから 一度地色を染める (淡金茶地)  その後、撒き蝋
  
先ず一回 蝋を撒いて、その後に 一度地色を染める

  
一度目に撒いた蝋の上を もう一度撒く 
その後、白付けした稲妻のあたり(撒き蝋されてる)を水でボカシながら濃い染料を染める。

  
この時のボカシは、撒き蝋もしてあるしで それ程気を付けなくても大丈夫。
  別にボカシをせずにやってもいいんだけど、水で稲妻の白付けした線の周りをボカシてやると
  線の周りに濃い染料が入らずに 線の周りが地色に比べ ボワ~ッ とした感じになるから
  効果的だと思ってやったんだ。   わかってもらえっかなぁ・・・



大体こんな感じかナァ・・・
この撒き蝋もそうなんだけど、工夫すればバリエーションはいくらでもあると思う。
例えば、エンブタをきって (マスキングして) 撒き蝋で柄を作ってもいいし
ボカシをした上に撒き蝋してその上をまたボカシてやればボカシに厚みが出ると思うし
他の技術と組合せれば、いろんなやり方があると思うのでイロイロ考えてね。

       健闘を祈る!                  じゃ!

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