白蝋 ドライヤーあぶり

染師 麗

2007年07月31日 00:01

“白蝋” はイロイロな効果を求めて 仕事に使用しますが、特には染料を被らせた仕事が多いと思います。

さて、今回は ドライヤーであぶって 白蝋を溶かして 更にその効果を加速?させてやります。



  ← 海の砂浜の浅瀬や プールの底に
  “モヤモヤ” と見える波の影?の感じに
  したいわけですが、白蝋を置いたそのままでは
  少々 感じが硬いので、ドライヤーであぶって
  更に モヤ~ っとした感じにしてやります。




 → 
 白蝋を置いた直後                    ドライヤーであぶってやった後

この ドライヤーであぶる感じですが、その季節によって全然違います。

夏場の 気温が高い時には “蝋が溶けた” と思った瞬間くらいにドライヤーの熱風を外さないと
周りにドンドン滲んでいってしまうし、冬場では “溶けた” と思っても またすぐに固まってしまうので
少々長めに ドライヤーを当ててやらないとなりません。

また、どれ位の “溶け方” を作品に期待してるかでも全然違うので、“試し染” を数回行って
“自分の感じ” を充分に掴んでから 挑戦してみて下さい。  (それでも “あれ~???” って事あり)




  白蝋を置く時に 蝋の厚さに変化を付けて
  調子 を付けてやってますので
  蝋の薄い部分はドライヤーであぶられ
  相当溶けてしまい 染料がかなり被り
  蝋の厚い部分は それなりに
  染料をはじき 白く残ります。



  全体的に見ると こんな感じ。

  ← この状態は 染料を一度染めただけ。
  勿論 これだけでも良いのですが・・・





    ・・・以後 オマケ

  その後 先の染料が落ち着いてきたら
  濃い染料を 垂らし込んでやると
  更に 雰囲気が出ると思います。

  白蝋が溶けて 薄くなった部分は
  比較的早く染料が染みますが
  厚い部分は染料をはじき 染料の粒粒が
  残るので、乾くまで面倒見ましょう。

  未だ 染料が乾いていませんが
  ← 大体こんな感じです。
  (蒸しもまだなのでアイ花のあたりも残ってます)

  “モワ~” “フワ~” って感じが欲しかったら
  結構 役に立つ技術 かもしれませんので
  是非お試しあれ!
  参考までに あれ や これ なんかもどうぞ!



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